2019.3.18(月) 最終更新日2020.3.20 14:10
電気温水器の取り替え
温水器の取り替え
いつも使えて当たり前の「お湯」が突然使えなくなったら困りますよね。給湯器が故障するのは仕方がありませんが、水、電気、灯油、ガスなどのライフラインと同じく「お湯」も使えなくなると生活に支障が出ますので、給湯のトラブルも早急に復旧させたいところです。
給湯器
給湯器の燃料には灯油、電気、ガス、ハイブリッドなどがありますが、今回はご当地(北海道)のオール電化住宅によく使われている「電気温水器」について考えていきたいと思います。
もしも電気温水器が故障したら
電気温水器の寿命は平均15年と言われています。その間もしも故障してしまったら業者さんに依頼をして修理することになりますが、あまり年式が古くなってくると修理部品が入手できなくなり修理不能を宣告されることがあります。仮に部品が手に入って修理できたとしてもまた他の箇所が故障することも考えられます。(電気製品にありがちな故障の連鎖)
例えば、短期間のうちに3回故障が続いたとして、その3回目の故障の時に「もう部品がなくて修理できません」となってしまったら、前回2回分の修理代がムダになってしまいます。「これなら1回目の故障の時に買い替えておけばよかった」ということになりますので、ある程度年数が経ったら給湯器の取り替え(買い替え)のための予算を立てておくことをおすすめします。
日数はどのぐらいかかるの(目安)
取り替えに要する日数ですが、ここで言う日数とは「お湯が使えない時間」はどのぐらい?ということになりますね。
現地調査、機器の選定、お見積、契約、発注(機器、部材)、着工、試運転、引渡し(完成)と思いつくだけでもこれだけの工程があります。故障してお湯が出ない状態からスタートとなりますと、現地調査から引き渡しまでの全行程の間お湯が使えないということになります。
ちなみに故障する前(まだお湯が使えている状態)から話を進めておくとお湯の使えない日数は工事日(だいたい1日で付け替えできます)のみとなります。
より正確なところは「業者さんのスケジュール」「お客さまのスケジュール」「温水器の納期」などによって決まってきます。また、機器のタイプが大きく変わる場合は「電力会社への申請」「電気設備の改修工事」「配管の改修工事」などがありそれ以上に日にちがかかります。
費用はケースバイケース
費用のほうも工事内容によってケースバイケースです。インターネットに載っている業者さんとよく比較されがちですが、ご当地(道内)でその価格はなかなか厳しいかと思います。
値段が高すぎず。安すぎず。だいたいの相場を予習して平均的な値段を知っておくことで「うちはこういう工事をするから高い」もしくは「この工事が必要ないからその分安い」など理解を深めることができると思います。
念のためセルフチェックを
- お湯が出なくなった時はいちおうセルフチェックをしてみましょう。
- タンク容量のお湯を使いきってしまった(お湯の使いすぎ)
- 蛇口を開けっぱなしにしていたなど、どこか他のところからお湯が漏れている。
- 温水器付近からシューシュー音がしている。
- リモコンがある場合は「エラー表示」がされているかどうか(記号&数字、ランプ点滅など)
- 分電盤のブレーカーが落ちていないかどうか(温水器本体にもブレーカーがあります)
これだけの情報を業者さんに伝えるだけでかなりスムーズな展開になることが期待されます。
電気温水器の取り替え
ここからが専門的でややこしくてお客さまも(我々も)理解しにくい部分となります。
電気の契約内容、使っている機器、配管の方法、使用している機器によってさまざまなのでチェックポイントが多めです。
各ご家庭によって何パターンにも分かれますのでここはサラッといきますね。
設置スペース(北海道は室内に設置)
そもそも選んだ機器本体が置けるか置けないかを当然確認しなければなりませんね(搬入経路や配管スペースも考慮した上で)
タンク容量
既存の温水器のスペックを比較しながらタンク容量を決めていきます。同じ容量のもを選ぶと本体寸法や電気容量もそれほど変わらないので工期が短くて済みますし工事費も抑えられます。もしタンクの容量が小さくなるような場合は「どのぐらい使ったらお湯がなくなるのか」を事前に試算してから機器を選定するようにしましょう。メーカーのカタログに使用湯量の目安が載っていますので、そちらも参考にしてみてください。
形状は丸型か角形か
こちらも設置スペース、タンク容量、電気容量のように既存のものと同じ形にすると配管位置などの変更箇所も少なく済むので工期が短く済みますが、見た目のこと、お値段のこと、工期のことなども踏まえ、業者さんともよく相談しながら選んでいきましょう。
配管工事(給水管、給湯管)
取り替えの場合は温水器本体まわりの工事で済むことがほとんどですが、場合によってはもっと広範囲の工事になることもあります。こちらも先ほどお伝えしました設置スペース、タンク容量、本体の形状などによって変わってきます。
電力会社への申請
温水器を取り替えるときは電力会社(ほくでん)に機器の変更の申請をしなければなりません。機器によっては「電気料金メニュー」が変更になることがあります。
(電力会社の立会い検査や電力メーターの仕様変更もあります)
電気料金の計算方法はかなり複雑になっていますので、より正確な料金を調べたい場合は電力会社(ほくでん)に直接聞いてみるのもよいかと思います。
また、電気容量が今までよりも大きくなると電線(引き込み線、幹線)を太いものに交換する電気設備工事が必要になることがあります。
その他、電気温水器の機能
お風呂の浴槽に自動でお湯をはってくれる。追い炊きができる。(自動湯はりタイプ、全自動タイプ)もしくはお湯だけ出てくれたらいい(給湯専用タイプ)と大きく分けて3つのタイプがあります。マイコン型、マイコンレス型、リモコン有り無し、リモコンの種類は、機器のメーカーと機能と電気料金メニューの組み合わせで決まっていきます。
三つの業態が連携して工事を行います。
電気温水器は「機器の販売店」「配管設備業者」「電気工事業者」の三つの業態に分類されますので、それぞれの業種で三社の業者さんが携わることになります。設備業者や電気工事業者が販売も兼ねることもありますし、全て一社(自社施工)で請け負いできる会社もあります。
おわりに
実際の工事となれば「途中で予期しないトラブルが発生した」もしくは「思ったよりも簡単に完成した」など、予定通りにいかないこともあるかと思います。
いずれの場合でもおうちの方のご協力が不可欠となりますね。
信頼のできる業者さんを探してお互い協力し合いながら進めていきましょう。