2019.11.3(日) 最終更新日2019.11.3 19:23
せっかくのランチで失敗したくないと思っているお客さんの背中を押すキメ台詞とは。
例えばお昼ご飯何食べたい?って聞かれてその時とくに何も思い浮かばないこととかザラにあります。
強いて言えば麺類かなとか。定食系が食べたいかなとか。そういうざっくりした感覚はあるけど「大戸屋の母ちゃんのチキンカツ煮定食が食べたいかな」っていう超ピンポイントでの指定ってあんまりない。母ちゃんのチキンカツ煮定食っていう名前で合っているかどうかはさておき。
なのでそういうなんとなくの感覚でそのお店に行って、メニューを見てさらに迷うことになる。
人生は選択の連続です。
そして人は失敗を恐れる生き物でもあるので、食べたことのないメニューなどは特に警戒します。迷うという行為自体がエネルギーを使うことでもあるのでなるべく省エネに生きようという本能から、結局エビフライカレーかエビ天そばに落ち着くのです。そういうものです。エビドリアなんかもいい線いってます。
でもこういう提案のされ方だとどうでしょうか。
当店人気ナンバーワン!常連様に絶大な人気
若干おすすめトッピングのイモモチが気になりすぎますが、とにかくこのお店の人気ナンバーワンは生ラムステーキカリーなんだなということがわかります。メニューにも黒板にも書いている。この「人気ナンバーワン」って書くのって昔からあるけどやっぱりわかりやすさ的にもピカイチだしお客さんからしたらその情報信じて食べてみようかなってなるからとっても親切。
このお店に前回来た時、このナンバーワンが気になりすぎて次こそ食べてみようと誓いました。
そして今日、ついにナンバーワンをいただきました。
あれからかなり時間は経っているのにもかかわらずいまだに人気ナンバーワンなのですから美味しくないわけがない。このメニューを選んだ時点で私の日曜のランチタイムはすでに保証されたといっても過言ではないでしょう。
失敗したくない。
せっかくのお休みのランチで失敗したくない。
その気持ちをしっかりと受け止めてくれるだけの説得力がこの「人気ナンバーワン」というキャッチコピーには込められています。超王道だけど。
せっかくのランチで失敗したくないと思っているお客さんの背中を押すキメ台詞なんですよね。今も昔も。
今日はスープカレーの研修に来ております。
◉生ラムステーキカリー
(辛さ3番ご飯少なめ)
マジで鉄板お熱くなってますのでお気をつけ下さいなんですが案の定若干のヤケドしながらも美味しくいただきました。ごちそうさまです。
*3番は辛くありません pic.twitter.com/U2qUz5Kmb1— シノズキッチン料理教室 田中忍 (@yoden1490) November 3, 2019
やっぱりニーズを聞いてもダメだってことなんだなきっと。超飛躍した解釈ですがある程度わかりやすく提案していくスタイルが相手にとっても良き。なんだなと。今日のスープカレーやさんでの学びです。だって美味しかったもん。人気ナンバーワンの生ラムステーキカリー。そう書かれていなかったら選ばないもん。
選べない人に選ぶ理由を提示してあげるのは大事。だし、予想していなかったであろう商品を世に出すときにもそれを見た人が「へえーそんなものがあるんだー良さそう買おうかな使ってみようかな食べてみようかな」って思ってもらうのも大事。お客さんの意見を聞くのも大事だけどそこを飛び越えた提案していくのもこれからはますます重要だ。
そうやって自分ごととして反省もしつつ、いったん反省材料は横に置いておいてスープカレーを堪能しました。木多郎さんおすすめです。
あと。どうしてももやもやするので、、、
大戸屋さんのメニューが気になって調べてみたら、
母ちゃんのチキンカツ煮定食ではなく、
「チキンかあさん煮定食」でした。
お詫びして訂正します。